ねぇ、リボーン。
君は気づいているのかな?
僕、ずっと君のそばにいるんだよ。
君がボンゴレ10代目を育てに日本に行くって聞いたとき、
僕がどれだけ寂しい思いをしたか知らないんだろうね。
だから、イーピンに沢田綱吉の暗殺をお願いしたんだ。
多分毒サソリビアンキも同じことをすると思っていたけど、
リボーンが止めるだろうから僕からも仕掛けないとね。
どうせなら自分の手でやりたいところだけど、
僕が行ったら間違いなくリボーンに気づかれる。
ド近眼のイーピンが沢田綱吉に見えるような写真を用意するのは大変だったな。
でも、結局イーピンも君に止められてしまったね。
やっぱりリボーンはすごいや。
世界一素敵なヒットマンだよ。
日本で修行を続けるってイーピンから手紙が来て、
リボーンの家で暮らしてるって聞いたら
イーピンにまでやきもち妬いちゃったよ。
自分の娘みたいに可愛がってたつもりなんだけどな。
でもイーピンはリボーンじゃなくて僕にそっくりな雲雀恭弥に惚れたみたい。
それは、それでちょっと気に入らない。
だから次にヴェルデにお願いしたんだ。
透明になれるスーツの実験をしたがってたから
喜んでヴェルデは手伝ってくれたよ。
まぁ、ちょっと間抜けな部下を使ったみたいで失敗しちゃったけど。
それから六道骸と戦ったり、リング争奪戦で戦う沢田綱吉を見てたら
殺すのはちょっと惜しいかなって思ったんだ。
跳ね馬のときもそうだったな。跳ね馬も殺そうとしてたけど、
リボーンの教え子って何かおもしろいんだ。
どんどん成長するからかな。武道家として先を見てみたくなっちゃう。
面倒な性格に生まれちゃったなぁ。
さっさと殺して、僕だけのリボーンにしちゃえればいいのにね。
男の仕事に手を出すなんて野暮だってわかってる。
かっこわるいってね。
でもそうさせてるのは君だよ、リボーン。
君は僕がどれだけ君のことを好きか知ってる?
自分でもわからないくらいなんだ。
日本に来て、イーピンの修業を見守るなんて言いながら、本当は君のことばかり見てる。
並盛中の近くに点心の店出してるんだよ。毎日君たちが登校してくるのが見えるんだ。
そうしたら噂の雲雀恭弥に会えた。
ショバ代だなんて言って5万円要求してきたから、ちょっと遊んであげたよ。
まぁまぁやるね。イーピンが惚れただけはあるかも。
彼も僕がそれなりの遣い手だとわかると、
並盛で店をやっていいなんて生意気言うから笑っちゃった。
数日間君たちが見えなくなったと思ったら、アルコバレーノ集合の知らせが来た。
しかも並盛に集合。
もうすぐ君に会えるね。
正面切って君と会えるんだ。
嬉しいな。
試練とかアルコバレーノの役目なんか忘れてしまいそうだよ。
バイパーの試練が今日終わったみたいだね。あ、今はマーモンか。
次は、僕の番だ。
僕の試練はそう簡単にはいかないよ。
だって、僕は沢田綱吉を殺したいと思ってるんだからね。
リボーン、早く会いたいな。
早く僕を捕まえてよ。
風を捕まえて。
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